2005-01-01から1年間の記事一覧

大学の改革の方法?

「職員による教員の評価」 どこの大学でも難しいテーマとして, 「教員と職員が仲良くする」 というのがある. 大学教員というのは,ある分野の専門家であり, とてもプライドが高い. 専門性というのは尊大さの根拠には 決してなり得ないのだが, このあた…

大学の改革の難しさ(4)

ここのところ連続して,大学改革の問題点について 書いて見たが,振り返って見ると「改善策」がほとんど 見当たらない状況である. もちろん私も,経営に関しては完全な素人である 教員の1人であり,現実的に有効な経営改善の策を 編み出すことができないと…

大学の改革の難しさ(3)

大学の業務は教育と研究であり, 主たる仕事を行うのは教員である. したがって,業務の内容そのものを設計して 遂行するのは教員であり, 教員は「大学運営の主役」である. もちろん経営体としての大学を運営するには 教員の仕事を裏方で支える大学職員の…

大学の改革の難しさ(2)

以前,http://nice55.ameblo.jp/ のnice55先生と意見交換を させていただいたが,大学教員の勤務評価は非常に難しい というのが共通認識である. 自社の業績評価が正しくできていない会社というのは 経営が危うい会社であるというのは常識であるが, その意…

大学の改革の難しさ

受験生が減るというのに相変わらず新しい大学が 設置され続けているようである. 「大丈夫か〜?」 というのが正直なところである. そんな今日この頃,私も大学でも改革が推し進められており, 大学の運営というものに関しては興味を持つようになった. - …

全室See Through

私の大学ではこの秋から,全ての教員の研究室の入口ドアに 透明ガラス窓がついた. それも結構大きい窓である.(90×45cm) 研究室の名称も,従来の「個人研究室」から「教員執務室」 に変わった. 教員の品質の客観評価という最近のテーマに呼応しているよ…

「ものつくり」の魅力

うっかりすると,ついつい, 「今の若者は...」 みたいな愚痴に走ってしまうが, 価値を見出しにくい世相を考えると, 若者の不甲斐なさを論じてばかりもいられない. http://ameblo.jp/nice55/ のnice55先生からも ご意見をいただいたが,「情報過多」も 「…

ついに教員の任期制導入!

私の大学ではついに専任教員が任期制になった. 当然のように,大多数の教員が不安を示し, 危機感を感じている. 危機感を感じていることに関しては 私も例外ではないが,これに関しては 時代の必然であり,結果的に良いことだと思う. 私はこのことに拍手…

個性の時代?(世界にひとつだけの花)

以前,スペースシャトルに乗った野口飛行士が, シャトル内で「世界にひとつだけの花」という歌を 聴いたという話は有名である. 私もこの歌を聴いたことがある.いい歌だと思う. 「ナンバーワンにならなくてもいい」 「世界でひとつのオンリーワン」 熾烈…

布施明「少年よ」(仮面ライダー響鬼)

私は日曜日の朝は子供と一緒に「仮面ライダー響鬼」を見ている, 私自身も子供の頃に「仮面ライダー」を見て育った世代であり, 懐かしさ半分で子供と一緒にこの番組を見ている. この番組の主題歌を歌っているのが布施明で,少し前までの この番組の主題歌…

後期セメスター第1週

後期授業の準備に追われ, 最近なかなかBlogにまで手が回らない.... でもなんとか,後期の第一週が終わり, 出だしはまあまあというところだ. 年度も後半にさしかかり, 学生のやる気も低迷するかという懸念もあったが, やはり,教師側の授業準備と,学生…

後期セメスターはじまる

私の大学は来週から後期セメスターがはじまる. 私の場合は事務の管理職を兼ねていることもあり, 夏休みも非常に忙しかった. ただ,授業の準備もそこそこ整ってきたので, なんとか後期も出発できるかと思う. またいろいろと,ここに書きつづってゆこう.

知的生産の技術(書評)

考えをまとめさせる方法を学生に教えるにはどうすれば良いか. 自分の研究活動を効率的に進めるにはどうすれば良いか. ここ数週間の私のテーマである. そこでまた書評. 梅棹忠夫氏が書いた「知的生産の技術」 1960年代に書かれたかなり古い本である. 知…

論文マニュアル(書評)

前回,論述することを学生に教える難しさについて述べたが, ここで書評. 新潟大学の山内志朗先生が執筆された, 「ぎりぎり合格への論文マニュアル」 という本を読んだ. タイトルだけから内容を想像すると,裏技系の本みたいな 印象を受けるが,まじめな…

「述べる」ことの楽しさ

学生の指導をする上で苦労することに、 「文を書かせる」というのが大きい。 そもそも、言葉を発するというのは最も日常的な行為であり、 言葉を並べるという行為には慣れているものの、 まとまった構成を持つ「論述」というものには なかなか日常生活の中で…

教師の言い訳?

担当科目の採点が全て終わり, あとは教務担当部署に成績を提出するだけとなった. 担当している科目がほとんど 演習科目ということもあり, 多くの学生の成績が非常に良いものとなった. まじめに出席して課題を提出していた学生のほとんどは 80点台か90点…

生涯学習の時代(2)

採点処理の作業で疲れたので,ちょっと一服. 以前,生涯学習の大切さについて書いた. われわれは死ぬまで学びながら 社会に適応しなければならない. 情報処理を教えている私の立場から見た範囲でも, 年齢の高い人々がパソコンやソフトウェアの 使い方を…

「国際」感覚

近年,日本中の大学の学部・学科の名称に 「国際〜」というものが多くなってきた. 私は結構,古い感覚の持ち主で, はじめはどんな学部・学科なのかよくわからなかった. 「国際〜」.何だか「明るい」「楽しそうな」 イメージのある言葉である. でも私個…

生涯学習の時代

今日,久しぶりに年齢の近い人と昔話をした. 「コンピュータを作る」ということに関して今昔雑談. 20年くらい前までは,「コンピュータを作る」といえば, 半田ごてを握ってICや各種アナログ系部品を 基盤にハンダ付けする作業を意味していた. 各種ICの電…

のんびり学問のススメ

自分の人生を振り返って、 ちょっと無責任な発言に挑んでみる。 学問の基礎を、大学のたった4年間で学ぶのは難しい。 また、大学の授業だけで学問の本質が学べるとは とても思えない。 そして、4年の間、自学自習に励んでも、 自分にぴったり合った学術リソ…

大学教授になる方法(書評)

「名誉,高給,ゆとり,無責任」 多くの人が,大学教授という職業に対して 持っているイメージ. 私もそういうイメージを持っていた. 今から10年以上前,鷲田小彌太先生の 「大学教授になる方法」という本を書店で立ち読みした. 当時はこの職業に対する揶…

はじめての夏休み

前期セメスターの大半の講義が終わった。 後は成績評価を行う仕事が待っている。 とにかく「飽きられない授業」を意識してきた。 非常に嬉しいことに、最後の授業で何人かの学生から 「楽しかった」という感想をもらった。 ただ、ちょっと不安が残る。 本当…

文系女子大で数学....

私の大学では、教育内容に情報科学系の特色を加えるべく 準備をしている。 既に情報工学の基本的な講義をいくつか開講しているが、 なかなか大変である。 今日など、4人の学生が私の研究室を訪ねてきて、 「2進数の計算を教えてほしい」といった。 非常に困…

実学志向の教育

私はいわゆる「人工知能」と呼ばれる分野で 研究活動をしてる.数理論理学を基盤とする推論 についての研究である. ただ,教員になる前は,キャンパス内ネットの 運用・管理・開発を行っていた. この2つは両極端にあると思う. 「人工知能」は現在のところ…

悪い教員にならないために

私は教師でありながら、事務の管理職も兼ねている。 と聞くと名誉な感じがするかもしれないが、 実際はその反対である。 私は現在のところ修士であり、 博士号を持った教員もいる中、ちょっと格が低いわけである。 それで、「事務もやれ」ということだ。 今…

楽勝科目にはしないぞ

私が教師として最初に担当した科目は 「情報ネットワーク」 昨年秋から非常勤講師として担当した科目だ 去年の夏,当初の担当講師が突然降板ということで, 急きょ私に担当依頼が来た. 講義のシラバス(授業内容)をもらって驚いた. なんと,文科系女子大…

ハトくん,ごめんね

例によって自転車通勤. 自宅から出発直後,ある川の土手の上を走ったときのこと. ハトの大群が路上にたむろしていた. 普通,野生の鳥はとても警戒心が強く,しかも俊敏だ. すずめなどはとても手で捕まえることなどできない. でもハトは特別なのか. そ…

ちょっと涼しくなるお話...

私は自宅から平安女学院大学まで自転車で通勤している. 距離にして12〜3Km程度,時間にして片道ちょうど1時間くらい. アルミ車体のスポーツ車で突っ走る. いい運動だ.(ただし雨天は電車&バス通勤) 私の自転車のタイヤはチューブラー式. つまり,タイ…

大学の教師

「なんか偉そう」 というのが、私が子供のころに思っていた「大学の先生」のイメージ。 でも大学の先生って、「教えるのがとっても下手な人が多いなー」 というのが、自分が大学に入ったときに思ったことだ。 特に私立大学って学費がめちゃくちゃ高いから、 …

はじめてのBlog

39才にして教師になった. ちょっと遅い出発かもしれないが,とにかく選んでしまった道なので とにかく突っ走ってみる. もともとは情報科学系の研究者志望で, 中年真っ盛りのあるとき,いきなり仕事を辞めて大学院を受験/入学した. なかなか「研究者」と…