教師の言い訳?

担当科目の採点が全て終わり,
あとは教務担当部署に成績を提出するだけとなった.
 
担当している科目がほとんど
演習科目ということもあり,
多くの学生の成績が非常に良いものとなった.
まじめに出席して課題を提出していた学生のほとんどは
80点台か90点台である.
 
考えてみれば,各種ソフトウェエアの操作方法を教える
わけで,授業の基本スタンスは,極力噛み砕いて
細かく説明するという形になる.
良い成績になるのが当然である.
 

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大学の講義には次の2つのタイプがあると私は考える.
 
1) 「頑張ってついてこい」型
2) 「教えてあげます」型
 
他の教員(他大学の教員を含めて)の方とお話ししても,
だいたいこのどちらかで講義を行っているようである.
 
大学はサービス業であり,特に教育に関しては,
十分な準備をし,整理された内容の講義を実現すべき
である,というのが私の考えである.
それで私の場合,結果的に「教えてあげます」型の
授業になっている.
 
「頑張ってついてこい」型の授業をする先生方の意見
を聞いてみると,「学生を甘やかさない」「大学での
勉学は高等学校とは違う」「学生の自主性を育てる」
ということに主眼をおいておられるようである.
 
それはそれで納得できる.
 
ただ,私が学部生だったころのことを思い出すと,
明らかに教師の準備不足や教授能力の不足による
わかりにくい授業が多かった.
 
中には,「大学はお勉強をするところではない」
などと言う教師もいた.もちろん,これは,
高等学校までの完全に「受け身」のお勉強を
大学ではすべきではないということだけれど,
その考えを推し進めるなら,大学では勉学の
コンサルテーションをするだけで良い,という
ことになってしまう.
 
やはりこの考えはおかしい.
 
講義,授業はやっぱり最大限に準備をして知識や
知恵を学生に与えるべきである.
 
高度に準備された形で「頑張ってついてこい」
は素晴らしいが,ほとんどの場合,教師の怠慢
の言い訳になっているような気がするが....
 
確かに「教えてあげます」スタイルは準備が
しんどいが,やっぱり教師は教え育てるのが
仕事である.